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「国宝級」の銅鏡出土

2023/02/08
Victoryブログ

こんにちは

Victory学院講師の山田修です

 

奈良市の古墳から

盾の形をした銅鏡と

全長237㎝にも及ぶ巨大な鉄剣が出土しました

このニュースをお聞きになった方も多いと思います

 

この発見は当時の技術力の高さや

古墳の埋葬のあり方を考えるうえで

貴重な資料になると注目されています

「国宝級の価値がある」という研究者もいます

 

この富雄丸山古墳は4世紀後半に造られたといわれ

丸い形の円墳としては国内最大と位置付けられています

 

発見された銅鏡は長さが60㎝あまり

幅が30㎝ほどで

上部が丸みを帯びた盾のような形をしています

 

古代の人は自分の姿が映る鏡に

特別な力があると信じていました

貴重品であったため

権力者が亡くなった時に

その人の墓に一緒に納められました

 

これまで国内で見つかっている銅鏡はほとんどが円形で

盾のような形をした鏡が見つかったのは

今回が初めてとのことです

 

表面は光を反射するように磨かれており

裏の面には円形に配置した神や獣の像や

ノコギリの歯のような線などの

精密な文様があしらわれています

 

一方同じ古墳から見つかった鉄剣は

波打つような形の「蛇行剣」と呼ばれるものです

国内ではこれまで80例あまり見つかっていますが

このタイプの中で最も古く

その長さは東アジアで見つかっている同時代の剣のなかで

最も長いものになるということです



 

今回の発見について大阪大学の福永伸哉教授は

「特に鏡は当時の最高技術を持った工房で作られたと

 考えられ

古墳時代前半期の金属工芸の中で最高傑作といえる

盾の防御性と鏡の神秘性を合体させた神聖なものと

解釈することができ

邪悪なものを寄せつけない力がある剣とともに

それぞれの力を最大限発揮するよう

なきがらの副葬品として埋められたのではないか」

と話しています

 

この古墳に埋葬されている人物は分かっていませんが

今回の出土品から

地位の高い人物であったことがうかがえます

 

富雄丸山古墳が造られたとされる4世紀は

大王を中心とするヤマト王権が

勢力を拡大した時期に当たります

ですが『魏志倭人伝』のような文献が残っていないため

「空白の4世紀」とも呼ばれています

 

今回の発見により研究が進めば

歴史の教科書が書き換えられるかもしれません

今後の研究成果に注目ですね

 

最後までお読みいただきありがとうございます