こんにちは。
塾頭山崎です。
今回は「やる気」についてです。
ニュースレター(9月号)にほぼ同じ内容を掲載しています。
「やる気」を和英辞典で調べると、
drive(積極性)
enthusiasm(熱意)
motivation(意欲)
と出てきますね。
「やる気」について
教室の中に「実力=熱意×練習量」
と掲げていますが、実は
「成績アップ=やる気×勉強の質×勉強の量」
とも言えます。
では、「やる気」はどうやって
出していけばいいのでしょうか。
実は、
「やる気」にはいくつかの種類があります。
やる気=テンション
1つ目はテンションです。
人はテンションを上げると
「瞬間的に」
やる気が出てきます。
この「テンションを上げる」
方法とは何でしょうか。
体を動かしたり、
大声を出したりすることです。
どうもやる気が出ないという時に
「よっしゃ!やるぞ~!」
といった気合の入る言葉を
お腹の底から出してみると
「瞬発的に」
やる気が上がります。
また、万歳ポーズで顔を上げながら
何度もジャンプしてみてください。
持続力には欠けますが、
瞬間的に自分を奮い立たせることができます。
やる気=モティベーション
2つ目はモティベーションです。
多分、多くの人がイメージするのが
この「やる気=モティベーション」
なのではないかと思います。
この「モティベーション」には、
「外的モティベーション」と
「内的モティベーション」があります。
「外的モティベーション」とは、文字通り、
「外からの要因で起こるモティベーション」です。
例えば、
成績が上がったらお小遣いを増額するとか、
ゲームを買ってあげるとか、です。
一時的にやる気を上げるのには効果がありますが、
持続しないのが弱点です。
また、一番怖いのが、この方法を多用してしまうと、
この「条件」がないと「やらなくなる」ということです。
これが最大のデメリットと言えます。
お子様が小学生のうちは使えるかもしれませんが、
中学生に多用するのは危険だと思います。
「外的モティベーション」の反対が
「内的モティベーション」で、
これは「自分の中からでてくるもの」です。
「将来、こうなりたい」とか
「こんな結果がほしい」という
「目的」の中に
この「内的モティベーション」の種があります。
難点は、
子どもたちはこの「目的」が見つけられず、
この「内的モティベーション」が
なかなか育たない、ということです。
では、どうしたらこの
「内的モティベーション」
を出せるようになるのでしょうか。
答えは、「意味を見出す力を持つ」ことです。
人は意味がないことをしたがりません。
例えば、「英語」。
よく生徒の中で「俺はずっと日本に住むし、
外国になんか行かないから英語を勉強しない」
という人がいます。
こういう生徒に「英語は大切だから勉強しなさい!」
と言っても、ほとんど無駄です。
「指示」で「内的モティベーション」は育まれません。
まず、「これはどんな意味があるのか」
と考える力が重要です。
「英語を勉強するとどういう意味
(メリット)があるのか」を考えさせるのです。
そして、考えさせるためには「質問力」が重要です。
「質問力」については別の回で取り上げたいと思います。
やる気=パッション(情熱)
そして、最後が「パッション(情熱)」です。
「内的モティベーション」が持続していくと
この「パッション」になります。
人が行動を起こす時に
「何のため」が明確になると、
この「パッション」が育ちます。
「何のため」=「強い目的意識」
ともいえるでしょう。
「何のため」とは、
高校や大学に入ることでも、
就職することでもありません。
「自分のため」でもありません。
なかなか勉強しない子どもに
「自分のためだよ」と言って、
素直に勉強する子がどれだけいるでしょうか。
その言葉で勉強してくれるなら、
こんな楽なことはありません。
なでしこジャパンがワールドカップで優勝し、
世界一になった時に言っていた言葉が
「東日本大震災の被災者のために」でした。
文明の進歩は、
「人々の暮らしを良くしたい」
という想いを持った先人たちによって
成し遂げられてきました。
この「他者や社会のために」
という想いで行動できるようになると、
「パッション」が持続するのです。
「高校合格」や「大学合格のため」
という終わりが来るものではなく、
いつまでも「終わりが来ないもの」
であることが大切です。
本当の人生というのは、
この「パッション」を持つところから
始まるともいわれています。
すぐに見つかることではないし、
実際のところ、
これを持っていない人の方が多い
のではないかと思います。
あなたのパッションは何ですか?
情熱をもって打ち込めることはありますか?
ぜひ、ご家族で話してみてくださいね。