こんにちは。
塾頭山崎です。
大学受験のお話です。
早稲田大学政経学部の面接です。
いよいよ自分の番が来ました。
ドアをノックして入りました。
「失礼します」
中に入ると面接官は2人いました。
「おかけください」
「はい。失礼します。よろしくお願いします。」
一人の面接官が
「エジプトの生活はどうでしたか」
と聞いてきました。
私は感じたことを離しました。
「試験はどうでしたか」
2つ目の質問です。
私:「かなり難しかったです。古文はさっぱりわかりませんでした」
「英語はまあまあでした」
試験管:「そうでしたか。まあ、早稲田の政経ですからね」
私:「そうですね」(;^_^A
そんな感じの会話だったと思います。
その後、沈黙が流れます。
私は「おや?おかしいぞ」と焦りました。
普通ならば、「はい、結構です」とか言われるはずですが、
何も言われず2人は黙っていました。
私は、「これはまずい」と想い、
「早稲田って、一匹狼が多いと言われていますが、本当ですか」
と逆に面接官に質問してしまいました。
面接官も「そうですね。そうかもしれないですね」
と答えてくれました。
その後も会話が途切れたらいけないと思い、
思いつくままに早稲田について質問しました。
しばらくするとネタが尽き、沈黙になりました。
面接官から「はい、以上になります。ありがとうございました。」
と言われ、「やっと終わった」と肩の力が抜けました。
教室を出ると、面接を終えた受験生が待っていてくれました。
「おいおい、何、話していたんだよ」
と詰め寄ってきました。
「お前、30分も面接していたぞ」
と言われ、私も驚きました。
みんなから「これは絶対合格だろ!!」
とか冷やかされました。
「そんな甘くないよ」と私。
そんな感じの雰囲気でした。
翌週に学習院大学の試験がありました。
ここには入りたかったので、
経済学部と法学部に出願しました。
試験は手ごたえがありました。
「どっちかには受けるのでは」と。
早稲田大学の合格発表の日、
私は見に行くつもりはありませんでした。
横浜の自宅から早稲田までゆうに2時間はかかります。
面接はともかくとして、現国が全然できず、
英語も半分くらい、小論文もまあまあという感じだったので、
これは「ムリだろう」と思っていました。
母が「今日、早稲田の合格発表でしょ。行きなさい」
私、「嫌だよ。落ちているよ、確実に」
母:「それでも見に行くのは受験生の義務」
私:「絶対嫌だ」
母:「行きなさい」
私:「絶対嫌だ」
の押し問答が何回か続き、
私:「分かったよ。行くから一万円ちょうだい」
と訳の分からないことを言って家を出ました。
合格発表が張り出されているところに
「誰もいませんように」と祈りながら行ったら、
他の受験生が数人いて、私を見つけて駆け寄ってきました。
「山崎 受かっているぞ、お前」
「はあ? 嘘でしょ???」と言って、
発表の用紙を見たら、確かに自分の番号が載っていました。
12人中3人合格
その中の一人でした。
本当に驚きました。
「やっぱりあの面接が効いているな」
と誰かが言いました。
「そうかなあ」と私。
この合格の話には裏がありました。
私の妹の友達のお母様のお兄様が政経学部の事務所で働いていて、
「エジプト帰りの受験生がいる」ということで注目してくれていたそうです。
そして、なんと私の点数が
ボーダーラインぎりぎりで合格したことを知り、
私の妹の友達のお母様に連絡し、そのお母様から母に連絡があったとのこと。
つまり、母は事前に合否を知っていたようなのです。
この話は随分あとになって聞きました。
「1点足りなければ落ちていた」のです。
天国と地獄ですよね。
結局、早稲田大学政経学部に入ったのは2人でした。
もう一人は、京都大学か一橋大学に受かったそうです。
早稲田大学の発表の翌週に学習院大学の合格発表があり、
両学部とも合格していました。
ここで私の大学受験は終わりました。
その頃に京都から祖父母が横浜に遊びに来ました。
みんなと夕食を食べている時に私が、
「今、宝くじを買ったら当たるんじゃない」
と言ったら、
祖父が
「たった今、早稲田の合格で使い果たしたじゃないか」
とたしなめられました。(爆笑)
今回はこの辺で。
また、会いましょう
最後までお読みいただきありがとうございました。
感謝。