こんにちは。
Victory学院講師の山田修です。
今年の4月から成人年齡が20歳から18歳に引き下げられました。
このことはニュースで多く取り上げられたので、
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
ではなぜ引き下げられたのでしょうか。
また何が変わるのでしょうか。
今回はそのことを取り上げてみます。
【なぜ18歳に引き下げられたの?】
日本では古来より13〜15歳で一人前と認められました。
それが1876(明治9)年に20歳と定められました。
当時の欧米では21〜25歳が成人年齢だったようですが、
日本では古来よりの習慣で20歳と定めたとのことです。
その後1960年代から70年代にかけて
欧米では成人年齡が18歳に引き下げられました。
日本でも「世界の時流に合わせるべき」との意見から
2007年に憲法改正の手続きのための国民投票で
投票できる年齢が18歳以上と定められました。
続いて2015年には選挙権年齢を、
2018年には成人年齡を18歳に引き下げる法改正が行われました。
そのうち成人年齢が18歳に引き下げられるのが、
今年2022年4月1日より施行され、
全国で約200万人の18・19歳が一斉に大人扱いされることになりました。
【「大人扱い」とは】
成人になったその日から何かが大きく変わることはありませんが、
社会からの扱われ方が変わります。
法律上は二つの意味があります。
⑴ 親の同意無しに契約を結ぶことができる
未成年者が親の同意を得ずに結んだ契約は
無条件に取り消すことができるが、年齢を理由に契約を取り消せなくなる。
⑵ 親の親権が及ばなくなる
進路や住居などを自分で決められる=親の保護から離れる
つまり、自由になる反面責任も伴うようになります。
【特に注意すべき点は?】
一番注意しなければならないのは、
契約などの消費トラブルです。
高額な商品をローンで買わされたりしても、
自分で責任を負うことになります。
「消費者相談」の相談件数も、
これまでは成人した直後の20・21歳の相談が多いのですが、
今後は18・19歳が悪質商法の餌食になるのでは、
と心配されています。
【対策は?】
消費トラブルを防ぐための対策として
「教育」と「周知」が挙げられます。
今年の4月から高校では「家庭科」と「公共」
という科目で消費者教育や金融教育が行われています。
また、
テレビなどのマスメディアやYouTubeやSNSなど
さまざまな方法で周知されています。
正しい知識を持つことでトラブルのリスクは
ぐんと減らすことができます。
自分の身は自分で守ることはもちろんですが、
我が子が小中学生のうちからご家庭でも折りに触れて
こうした話題を話すことで、
我が子の安全は守ることが出来るのではないでしょうか。
今日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。