こんにちは。
Victory学院講師の山田修です。
先週は下記のニュースが目に留まりました。
『ジェンダーレス水着が開発された
「体型が肌を露出したくない」
生徒の思い反映 性の問題に限らず』
(2022年6月9日)
学校現場で制服のスカート・ズボンが選べるなど
ジェンダーレス化が進んでいます。
そのような現状のなかで
「2、3年前から『トランスジェンダーの生徒が
いて、その生徒が着用できる水着がないか』
という問い合わせが、学校水着を扱う販売店
から年に3、4件ありました」
ということがきっかけで作られたとのことです。
先日高校の教科書が変わったことを
ブログに書きました。
そのときはSDGsが大きく取り上げられるように
なったと書きましたが、
同様にLGBTも取り上げられるようになりました。
小学校では2020年から、中学校では2021年から
教科書で取り上げられるようになっています。
高校ではすでに家庭科の教科書に2017年から
取り上げられていますが、今年からは
公共や家庭科、保健体育のほぼすべての教科書で
取り上げられています。
LGBTとは
・“L”=レズビアン(女性同性愛者)
・“G”=ゲイ(男性同性愛者)
・“B”=バイセクシュアル(両性愛者)
・“T”=トランスジェンダー(体の性と心の性が一致
しない人)
の頭文字をとった単語で、セクシャルマイノリティ
(性的少数者)の総称の一つです。
実際には“Q”(クエスチョニング、クィア)、
“A”(アセクシュアル)
その他さまざまなセクシャリティが存在します。
“L”“G”“B”“T”だけでは一人ひとりの
セクシャリティをくくることができません。
そのため“LGBTQ+”と称することが増えています。
なぜ学校教育でLGBTが取り上げられるように
なったのでしょうか。
日本におけるLGBTの割合は、調査機関や調査方法
によってばらつきがありますが、約3〜10%と
いわれています。
1クラス1〜3人いることになります。
これまでは肉体的な男女の違いを前提に
授業や行事が進められてきました。
ですが学校生活で、性的志向を理由にいじめを
受けて不登校になる、という事例が起きています。
自分の性に違和感を感じたのは、小学校低・中学年の
時期に同性の友達との違いを感じたことが
きっかけだということが多いようです。
そうしたことから学校制服の見直しや
多目的トイレの整備などが実施されています。
LGBTに関連して全ての児童生徒が
不快な思いやいじめを受けたりしないよう、
正しく知ることが必要です。
では、我が子がLGBTかもしれないと思われる
様子が見られたら、親としてどのような対応を
すれば良いのでしょうか。
子ども自身が「自分は何者なんだろう」と
心が不安と混乱で動揺しているなか、
親までが動揺すれば、子どもはより混乱し、
事態は悪くなるばかりです。
我が子からLGBTであることをカミングアウト
されたら、以下の6か条を心がけてください。
① 最後まで話をきちんと聞く
② セクシュアリティを決めつけない
③ 「話してくれてありがとう」を伝える
④ 「どうして話してくれたのか」
「何に困っているのか」を聞く
⑤ 「誰かに話しているか」
「誰に話してもいいか」を確認する
⑥ つながれるための情報を伝える、つながる
薬師実芳・笹原千奈未・古堂達也・小川奈津己
『LGBTってなんだろう』合同出版(2014)より
LGBT当事者は親にカミングアウトすることで
「親の期待を裏切ってしまう」
「親に拒絶されそうで怖い」
といった不安を持っています。
カミングアウトされたときに大切なのは
『あわてず』『騒がず』『問い詰めず』の姿勢です。
親が受け入れることで子どもは救われます。
最後までお読みいただきありがとうございます。