こんにちは。
Victory学院講師の山田修です。
先日ネットで面白い記事を読みました。
『中高年は知らない…若者がLINEで句読点がついた文を
心底嫌悪する本当の理由』
御田寺圭.PRESIDENT Online.2022-09-07.
https://president.jp/articles/-/61340?page=1
その記事によると若者はメッセージのやり取りで
句読点、とりわけ句点“。“がある「文書」を目にすると
自分の責任を追求されているような、
詰問に近いニュアンスを感じ取り嫌う、とのことです。
若者にとってLINEでのやり取りは「会話」なのに対し
年長者にとっては「文書送信」の一形態です。
仲間との会話の中にいきなり句読点が書かれた文書を
送りつけられたら冷たい印象を受けてしまい、
良い印象を持たないのです。
親子で連絡を取るためにLINEを使っている方も
おられると思います。
子どもに送る文に句読点をつけたら
読んでもらえないかもしれませんね。
このようにLINEをはじめとするSNSを使う目的が
年代によって違います。
若者は会話の手段としてSNSを使うので単語や記号で
コミュニケーションが成立します。
そのことが国語、とりわけ読解力の低下につながって
いるのでは、といわれています。
2018年に実施された国際学力到達調査(PISA)によると、
日本は読解力は調査した79カ国中15位と、
前回の8位から順位を下げ、得点も平均を下回りました。
その要因として「子どもたちの言語環境が急激に変わり、
読書などで長文に触れる機会が減った」ことを
文部科学省はあげています。
日本の高校生は読書の割合が低かった一方、
LINEなどの短文のチャットを毎日やっている子どもは
87.4%で、全体の平均67.3%を上回っています。
上で述べたようにSNSでは短文や記号で会話をしたり
句読点を書かなかったりするような使い方をします。
そのため「誰が、何を、どうした」という文章の構造や
代名詞・指示語が何を意味するのかといった
文章を読む力が養われません。
また読解力に必要な語彙も増やすことはできません。
読解力は国語だけでなく全ての科目に必要な力です。
他教科の勉強でも日本語で知識や情報を得ます。
しかし、読解力を高めるために子どものSNSを禁止する
ことは現実的ではありません。
代わりに親子での会話やSNSでは短文での会話はやめ、
正しい日本語を使うようにすることも一つの方法です。
お子さまに意識させることで正しい日本語が身につき
読解力も高まるのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございます。