こんにちは。
Victory学院講師の山田修です。
テスト範囲のお知らせには、
「繰り返し勉強しておくこと」
という一文が書かれていると思います。
繰り返し勉強することで、以下の効果が得られます。
【記憶が定着する】
あらゆる情報は、脳にある「海馬」という部位に
一時的に保存されますが、ほとんどは消え去ります。
ですが、繰り返し思い浮かべたり口に出したりした
情報だけが大脳皮質に送られ、そこに刻みこまれます。
学習したことを繰り返しアウトプットすることで
長期記憶となり定着されます。
【理解が深まる】
東京理科大学生命科学部名誉教授の山岸明彦氏は、
物理の方程式を例にあげ、
「この式を使った問題を多数解くことによって、
この式の本当の意味を理解する。
この式の本当の意味を理解して、初めてこの式を
使えるようになる。」
(東京薬科大学研究ポータル【CERT】)
これは物理に限らず、全ての科目に当てはまります。
繰り返し学び、他の問題を解いてその知識・スキルを
身につけ、自由にコントロールできるようになることが
本当の理解につながります。
反復学習を行ううえで最も大切なのは、
繰り返すタイミングです。
これは、「エビングハウスの忘却曲線」を意識した
繰り返しを行うことが有効です。
「忘却曲線」は学習したことを○時間後、○日後に
復習を繰り返し、最初に学習したことを再度覚えるのに
どれくらい時間が節約できたか?を調べたものです。
例えばあることを覚えるのに最初は1時間かかったが、
1時間後に復習したときは30分で覚えたときは、
時間を50%節約できたということを示しています。
それによると覚えてから時間が経てば経つほど、
もう一度覚えるのに時間がかかります。
また、覚えてすぐはたくさん忘れますが、
そのあとの忘却は緩やかになります。
ですので、勉強した後は次の日、3日後、1週間後、
1ヶ月後に復習するというように、
細かく復習を繰り返すことが大切です。
反復学習を行う注意点として、
時間がかかることがあげられます。
反復学習とは繰り返し同じ内容を勉強するので、
時間がかかる学習法です。
反復学習の効果を最大限に得るためには、
学習計画を立てることと、
実行するための時間を確保する必要があります。
また、反復することは作業のように感じられ、
勉強の楽しみが削がれてしまうことがあります。
テストや受験といった明確な目的があれば
苦痛を感じるとしても反復学習を続けることが出来ます。
ですが明確な目的がない子どもは
勉強が苦痛に感じることがあるかもしれません。
何かを身につけるには反復する必要があります。
成績が伸び悩んでいる子どものいるご家庭では、
反復学習を行なってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございます。